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あしなが育英会と推薦協定を締結

連携事業

2019/01/18

2018年12月19日(水)、あしなが育英会東京本部にて、本学とあしなが育英会は推薦協定締結式を行いました。

アフリカ地域の社会・経済の発展・活性化に貢献するために協定を締結し、アフリカ各国の遺児に対する教育機会の提供、グローバル人材育成および財政支援を双方で連携して推進していきます。具体的に、本協定に基づきあしなが心塾の合格者について、APUは授業料を奨学金制度により支援、あしなが育英会は就学に関わる渡航費、生活費を支援していきます。

協定締結式では、出口治明 本学学長より大学の理念や概要について説明し、「APUは世界およそ90カ国・地域から留学生を受け入れ、国内も全国から集まる学生を「混ぜる教育」に取り組んでいる大学です。お互い目的や理念は少々異なるが、世界を変えたい、世界をもっと良くするためのチェンジメーカーを育てたいという目標は同じだと思います。国連と同じように全世界の学生が集まり、世界の発展を考えるような大学にしたい」と述べました。

続いて、近藤祐一 本学入学部長は、入学施策やアフリカにおける学生募集について説明し、「APUはスーパーグローバル大学創成支援事業でも100カ国・地域から学生を受け入れると掲げています。また、APUの多様性を展開する上で、今後世界で重要になるアフリカ地域の学生がまだまだ少なく、これからは、国の多様性だけではなく、社会的背景も含めていろいろな学生に入学して欲しいと考えています。アフリカの有能な学生が日本にたくさん来て学んでアフリカに戻って貢献し、日本の学生にも彼らから学んでほしい。入試政策だけでなく教学的施策としても今回の協定は意義があります」と話しました。

あしなが育英会アフリカ100年構想事業担当理事 関亨江氏は、「アフリカ遺児100年構想事業*は、2014年に始まりサブサハラ・アフリカ49カ国を対象に、現在44カ国から学生を採用し、これまで大学に進学にしている学生は109名、合宿中の学生もふくめて158人になります。彼らが、日本の大学に進学するにあたっては、英語で入学できるコースは限られます。APUでは、入学してから日本語を学ぶことができるので、卒業時には日本語能力も身につけて、日本企業にも魅力ある人材となって、将来は日本とアフリカのブリッジになることを期待しています。この事業を応援する資金はまだまだ潤沢ではないため、大学ともっと連携していきたいと思っています。アフリカの遺児やハンディのある子供たちが、勉強ができるようになり、それを社会に還元し、他の人に役立つような人間になっていってほしいと願っています。今回の協定により、大学の応援を得て、アフリカに貢献できる人づくりと、アフリカからの留学生と日本人学生との交流促進にお互いに協働しながら良い形に発展していければよいと思います」と話しました。

あしなが育英会会長の玉井義臣氏は、「あしなが育英会の支援を受ける子供たちは、貧困であり、質の良い教育を受ける機会が非常に少ないのです。そして、勉強だけでなく進学させることも目標にしています。世界でも極めて貧しい地域であるサブサハラの子供たちには、一日一食あるかどうかという状況もあります。我々はまずは生活が一番大事であると考え、水や食事を支援し、制服を与え、貧しい子供たちが学ぶことの喜びを得ることを望んでいます。教育こそが人間の尊厳を維持するものだと思います」と述べました。

APUは、海外6ヶ所(タイ、韓国、ベトナム、中国、インドネシア、台湾)に現地事務所があり、APU各部署と連携しながら学生募事集広報活動を行っています。2014年に採択された文部科学省スーパーグローバル大学創成支援業において、「100カ国・地域からの留学生の獲得」を目標のひとつに掲げています。アフリカ地域については、現在21カ国から47名(学部、大学院、非正規生をふくむ)を受け入れ、外国人留学生の募集広報の重点地域として位置づけています。また、APUは、外国人留学生向けの奨学金制度「授業料減免」を設けており、優秀な外国人留学生の受入を目指しています。

*あしなが育英会100年構想事業とは
世界最貧国群と言われているサブサハラ(サハラ砂漠以南)49ヶ国の各国から毎年一人ずつ優秀な遺児を世界の大学に留学させ、母国発展のために様々な分野で活躍するリーダーを育てようという構想です。選出した生徒を、約半年間、ウガンダとセネガルにある学生寮「あしなが心塾」で集中的に勉強合宿を行うと共にリーダー育成のためのプログラムも実施しています。そして世界のトップクラスの大学への進学をサポートし、4年間の就学に必要な奨学金と生活費を支給します。この構想を進めることで、教育を受けた若きリーダー達が母国に帰り、より民主的な国づくりに参加することで、母国の発展に貢献することを目指しています。



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