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学生団体「HER Voice」アートで女性をエンパワーメント

読了時間: 3分

今年7月18日から21日にかけて、F棟アトリウムに、絵や写真、詩、彫刻など、さまざまなアート作品が展示されました。見上げれば、天井には色とりどりの花が吊るされ、学生など訪れる人の目を楽しませてくれました。

しかし、いったい何の展示だと思いますか。

(写真: Amara Zahra)

答えは、APUの学生自主活動支援「選抜プロジェクト型(プロジェクトB)」に採用された団体のひとつ、「HERVoice」の学生らが企画したアート展でした。

HERVoiceは、女性のエンパワーメントの普及啓発に力を入れるAPUの学生団体です。2021年12月から、オンラインウェビナーの開催やインスタグラムページでの投稿など、活発な活動を続けています。2022年春セメスターからは多くの授業が対面形式に戻ったため、アート展という形で初の対面でのイベント開催が実現しました。

Through HER Eyes プロモーションイメージと HERVoice メンバー

この展覧会は「Through HER Eyes: The Beauty and Pain Behind Womanhood」(彼女の視点を通して:女性であることの裏にあるすばらしさと痛み)と題され、女性らしさとは何かを本質的に解き明かすことを目的としています。

HERVoiceは、テーマやコンセプトの立案から会場の装飾まで、一から自分たちで展覧会を創り上げました。メンバーは、特に女性が社会の中で日々多くの障害や差別に直面していることを認識し、それを明るみに出したいと考えていました。しかし同時に、彼女たちは、女性であることは、単につらいことだけではないことも理解していました。 女性は、女性らしさとは、その美しさ、強さ、思いやりなど、さまざまなものすべてを兼ね備えています。

そのため女性らしさのネガティブな面とポジティブな面の両方に焦点を当てることにしました。またこの展覧会が、APU生が自分たちのストーリーを語るきっかけになればと考えました。

そして、学生たちにとっても、自分自身を表現するのに都合の良い方法でもありました。
アートを作成した学生は、自分にとって女性とは何かを、自由に表現し、さらに展覧会のタイトルでもある「すばらしさと痛み」を自由な解釈で表現することができました。また作品は女性だけに限定されることなく、すべての学生から広く募集されました。

出展した学生の一人、インド出身のMaria Thomasさん(アジア太平洋学部2022年9月卒業)は、HERVoiceのインスタグラムに掲載されたインタビューの中で、「女性によって女性のためにキュレーションされた作品が展示されるのは、本当にクールなこと」と語っています。

Mariaさんは、さまざまな女性の姿をありのままに撮影した複数の写真作品を出展しました。モノトーンで印刷された作品群は、写真のシンプルさに素晴らしいタッチを加えると同時に、女性のもつ輝きを引き出していました。

Maria Thomas さんの作品
(写真横文章の日本語訳)
この一連の写真作品は、偉大なる女性像のすばらしさを強調することを目的としています。作品の根幹には、私の作品が、伝統的な女性/女性像の「あるべき姿」を覆す試みがあります。
何世代にもわたって、社会は女性を枠にはめて、特定の考え方、見方、ふるまいの仕方にしばるレッテルを押し付けてきました。この写真たちが、その他の交差するレッテルの中で、皆さんが「女らしく」あることの意味について考えるきっかけになればと願っています。

女性らしさを表現するのに "正しい "方法などないのです。

出展者は、自分の表現方法で、自分にとっての女性らしさを伝えるよう求められていました。Mariaさんはこうコメントします。「私の作品は、伝統的に女性らしさと女性であることの意味について「あるべき姿」とされているものを覆すことを目指しています。女性には様々な形や大きさ、背景があります。女性のあり方を型にはめてしまうことは、女性のすばらしさへの冒とくです。」

8カ国・地域出身の学生から合計15点の出展があり、展覧会は成功でした。短い会期でしたが、学生団体「HER Voice」は、学生が自由に自己表現し、女性であることの意味を安心して皆に示すことができる発表の場、「セーフティスペース」を作り出しました。

Special thanks to: MARIA Thomas
HERVoice のインスタグラム: @HERVoice.APU

AMARA Zahra Djamil
AMARA Zahra Djamil

こんにちは。私はインドネシア出身のアマラです。書くことや物語をシェアすることが好きです。SPAに参加したことで、APUの新しくてクリエイティブな人たちと出会い、彼らの興味深い経験を知ることができました。趣味の映画を課題の忙しくないときに観ています。




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