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ウィリアム・ダニエルズ
フランス、パノス・ピクチャーズからタイム誌
2013年11月17日、中央アフリカ共和国
首都バンギの通りに集まり、ミシェル・ジョトディア暫定大統領の辞任を求めるデモ参加者たち。反政府武装勢力セレカのメンバーによるモデステ・マルティノー・ブリ判事暗殺が抗議運動の引き金になった。フランスからの独立から55年間、中央アフリカ共和国ではたびたびクーデターと政治動乱が繰り返されてきた。現在の危機もやはりクーデターがきっかけとなったものだが、おもにイスラム教徒から成る武装組織と、多数派であるキリスト教徒系の民兵組織「アンチ・バラカ」の対立という新たな構図が生まれ、イスラム武装組織側は武装解除を拒否している。国連はこの内紛が大量殺戮に発展する危険があると警告、フランスは治安維持部隊1,600名を派遣し、民間人の保護とそれぞれの民兵組織に対し武装解除の説得にあたっている。コンゴ民主共和国、南スーダン、チャドなど、中央アフリカのやはり政治的に不安定な地域と国境を接する国での内戦は、アフリカ大陸全体、さらにはより広範な地域に警鐘を鳴らしている。