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ジャーナリストの眼を通した日本-海外特派員を迎えAPUシンポジウムを開催

講演・シンポジウム|来学者

2011/12/6

2011年11月9日(水)、日本滞在の著名な海外特派員を迎え、パネルディスカッションとAPU生との懇談会を開催しました。山神 進APU副学長が司会を務め、政治、経済、マスコミ、近代社会など様々な側面から、海外特派員たちは日本をどのように捉えているのかといった多岐に渡る議題について意見を交換しました。

パネルディスカッションにはProthom Alo紙(バングラデシュ)Monzurul Huq東京支局長、Iris Globe社(レバノン)支局長Imad Ajami博士、RTL放送(フランス)Joel Legendre-Koizumi日本特派員、フィナンシャル・タイムズ(英国)Mure Dickie東京支局長が参加しました。

パネルディスカッションでは、中国や韓国と比較した日本の伝統文化の維持・管理や第二次世界大戦の“侵略者”であり“犠牲者”である日本に対する歴史認識の違いなどについて活発な意見交換を行いました。Huq氏は、バングラデシュなど南アジアの国々では、ヨーロッパの植民地支配から開放したという理由から日本に対して良い印象を持っている人もいると説明しました。またKoizumi氏はフランスやドイツ、イギリスが欧州連合を構築するために戦争や敵対の世紀を終わらせたことを例に挙げ、「国家間の歴史的認識の違いを見続けてはいけません。君達の世代はアジアの未来であり、君達はアジアの輝ける未来を創造する力を持っています」と述べました。

続いて、東北大震災による津波や福島第一原子力発電所の放射能事故に対する世界のマスメディアの反応について意見交換を行いました。震災後すぐに東北地方へ赴き、広範囲に取材をしたMure Dickie氏は放射能事故をどのように報道するかメディアは試されていたとし、娯楽の要素としてセンセーショナルに扱った悪徳なメディアやパニックを避けることに注力したメディアがあったと述べました。そして「読者は一つの情報源だけに頼らず、批評する姿勢でニュースを読んでほしい」と示唆しました。またJoel Legendre-Koizumi氏は福島第一原子力発電所の事故を「責任能力や政治の透明性の欠如を海外から目撃されるという象徴的な出来事であり、これにより強力な政治力への変更が必要だということが露見しました」と評しました。

Imad Ajami博士は“かつての日本の世代が持っていた力と活力を再建”し、日本を建て直すために努力することを日本の若者に期待していると述べました。更にImad博士はメディアの役割や現代の若者について「メディアの力によって世界はより狭小化しており、メディアは非常に重要な役割を担うようになってきました。メディアは悪用すれば強力な破壊力を持つ武器にも、分裂の要因にもなりえます。同じ国籍や言語のグループに分類される人々も前の世代とは異なる傾向を示しています。前世代とは対照的に、皆さんの世代は様々な国籍や異なる言語があるにも関わらず、より結束力が強いように見えます。80以上の国・地域出身の学生が共に暮らし、共に学び、よりよい未来のために共に夢を抱くAPUでも同様の傾向が見受けられます」と述べました。

シンポジウムは学生にとって、国際的なジャーナリズムの世界や日本とメディアに対する認識の激しい変化について知識を得る貴重な機会となりました。

※ここで紹介した本シンポジウムにおける参加者の発言内容はAPUの立場を表すものではありません



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