立命館アジア太平洋大学

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学長ノート

卒業生へのメッセージ(2021年秋学位授与式)

2021/9/17

学長代行祝辞

卒業生、修了生の皆さん、ご卒業誠におめでとうございます。皆さんはAPUで先生たち、友人、先輩や後輩、職員、研修先や留学先で出会った人たち、アルバイト先の上司や仲間など、多くの人と関わり、支えられ、鍛えられて今日という日を迎えました。APUのグローバルな環境において、さまざまな文化と接して悩み、乗り越え、グローバルな専門の学修・研究を進めてきました。これまで学生の学びを支えてくださった保護者やご家族の皆さま、本当にありがとうございました。APUを代表して、心からお祝いを申し上げます。

皆さんの学生生活最後の1年半は、人類史上稀にみるグローバルなパンデミックに見舞われました。不便なこと、不安なことも多かったと思いますが、APUの皆さんは、世界に散らばる友人と繋がり合い、励まし合いながら学業を継続し、卒業・修了後への道を切り拓いてきました。皆さんのレジリエンス、つまり「逆境に負けない力」に心から敬意を捧げたいと思います。

卒業にあたって、3つのはなむけの言葉を皆さんに贈ります。

1つ目は、正しく生きてほしい、ということです。人格(character)という言葉があります。人格は自ら作るものです。皆さんの人格は、皆さんのこれからの人生の中で、皆さんが何を考え、何を感じ、何を決めるのか・・・そういった日常生活の積み重ねで決まっていきます。これから自分の行為、言葉、態度が自分にとって恥ずかしくないものなのか、常に考えてください。法律や規則を破らなければ大丈夫だとか、人に見つからなければ良いとか、そういった次元の人生を生きないでください。勇気を持つこと、困難に負けないこと、正直であること、忠実であること、人に共感すること・・・小学校の時に習ったことかもしれません。でも、大人になって実践することは、本当に意義のあることなのです。

2つ目は、自分の恵まれた立場を常に意識してほしい、ということです。皆さんは「世界がもし100人の村だったら」というストーリーを聞いたことがありますか?一部を紹介しましょう。「もし冷蔵庫に食料があり、着る服があり、頭の上には屋根があり、寝る場所があるなら、あなたはこの世界の75パーセントの人々より裕福です。」「もしあなたが武力紛争による命の危険や、投獄や拷問される苦しみ、あるいは餓えの悲痛を一度も経験したことがないのなら、世界の5億人の人たちより恵まれています。」このストーリーは、APUが開学して間もない2001年に、善意のチェーンメールとして、多くの人による改変を経ながら世界を駆け巡ったものです。ですから数字の正しさをここでは問いません。ここで皆さんと一緒に考えたいのは、20年経った今も、その基本的なメッセージは有効なのではないかということです。皆さんがAPUで教育を受け、無事に卒業・修了できたことは、皆さんの努力だけでなく、皆さんが生まれ育った環境そのものの「僥倖」のおかげでもあることを忘れないでほしいのです。そして、これからの人生において、世界という村の住民が少しでも幸せになれるような貢献をしてほしいと思います。

3つ目は、一人一人の人間を大事にしてほしい、ということです。APUは世界の大学の中でも、類い稀な多様性を持つキャンパスを創り上げてきました。多様な国や地域、文化、習慣、宗教などを背景とする学生が集うのがAPUです。そういった文化や考え方の違いがあることを前提に、さらに個人個人を認め合い、共に学生として大学コミュニティの一員であった経験は、これからの世界のあり方を先取りするもので、とても貴重です。この経験を大事にして、これからの人生で出会う人たちを大事にしてほしいと思います。同時に、APUを経験した仲間も大事にしてください。

皆さんは、今日をもってAPUの学生であることをやめ、APUのアラムナイになります。今後の皆さんの活躍が大学としてのAPUの発展を支えますし、APUの発展が皆さんのキャリアを支えます。その意味で、皆さんはこれからもAPUのメンバーです。

最後になりますが、現在病気療養中の出口学長のことを皆さん大変心配されていると思います。出口学長は順調に回復し、8月初旬に退院されました。今は復帰を目指してリハビリを頑張っておられます。私は何度かzoomを通じて学長と懇談し、元気なお姿を見ています。皆さんと一緒に学長のすみやかな回復を祈りたいと思います。

皆さんのこれからの人生に幸多からんことを祈ります。ご卒業、本当におめでとうございます。

2021年9月17日
立命館アジア太平洋大学
副学長・学長代行  米山 裕



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