学長ノート

卒業生へのメッセージ(2023年秋学位授与式)

2023/09/15

出口 治明 第4代学長

祝 辞

卒業生・修了生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。そして、皆さんを支え励ましてくださったご家族の皆様にも、感謝とお祝いを申し上げたいと思います。

皆さんは、入学して1年もたたないうちに、新型コロナウイルスの感染拡大によるオンライン授業や課外活動の制限など、予想もしていなかった困難な状況に直面されました。しかし、決してあきらめることなく、新しい挑戦を続け、一緒に困難な時期を乗り越えて本日立派に卒業式を迎えられました。ここに改めて深い敬意を表したいと思います。

近年の世界規模での気候変動は、干ばつや山火事、水害等の自然災害を引き起こし、各国で甚大な人的・物的被害をもたらしています。この異常気象は世界経済の新たな脅威にもなりえます。また、皆さんが学生生活を送られている間にも、世界では、武力による他国侵攻や、様々な国の内戦など世界で分断が進んでいます。しかし、APUを巣立つ皆さんが悲観することなく、「世界は変えられる」と信念をもって活躍することで、平和な持続可能な社会を実現することにつながると僕は信じています。

さて、卒業式を迎えるにあたり、僕から3つの大切なことをお話ししたいと思います。
1つ目は、皆さんはこれから広い世界に出て行かれるということです。ドアをあければ、極論すればそこは広大無辺の世界、頼れるものは自分しかありません。自分の行きたい方向へ自分の足でしっかりと前を見て進んでほしいのです。米国最古の女子大学マウント・ホリヨーク大学の創始者 メアリー・メイソン・リヨンの言葉「Go where nobody has gone, Do what nobody has done」を皆さんに贈ります。

2つ目は、友達の大切さです。国籍・性別の如何にかかわらず、必要な時にじっとそばにいてくれる友達の大切さは、何物にも代えがたいものです。僕たちの人生は、一生1人の友達の在処を探し求めているのかもしれません。但し、「笑い」を忘れてはいけません。笑いこそ、いかなる時でも人間の持つ唯一、かつ強力な武器なのですから。

3つ目は、皆さんは世界中に頼れる人がいるということです。APUの地で学んだ世界166の国・地域出身の22,000人以上の、人々が、世界で活躍しています。APU校友会の海外の拠点数は27を数えます。これほど広いネットワークを持っているのは、日本ではAPUだけです。世界でもし困ったら、遠慮なくAPUを頼ってください。きっと何らかの力になれると思います。

皆さんのこれからの人生に幸多からんことを祈ります。ご卒業本当におめでとうございます。

2023年9月15日
立命館アジア太平洋大学
学長 出口 治明



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